2014年12月4日木曜日

「顧客とつながる『カスタマーエクスペリエンス』」まとめ―宣伝会議2014年1月号より

こんばんは。

今日は宣伝会議2014年1月号より、「カスタマーエクスペリエンス(CX)」について、まとめ記事を書こうと思います。自分の勉強のために。


そもそも「カスタマーエクスペリエンス(CX)」とは?
ITproのこの記によると、

カスタマー・エクスペリエンスは「顧客経験価値」と訳すが、それにしてもモヤっとしていて分かりにくいかもしれない。平たくいうと、「商品・サービスの選定、購入、利用、サポートまでの経験を通じて顧客が感じる価値。小売業であれば、店に行き、出るまでの全体験に満足を与える経営手法」と定義できる。


とされています。

・ポイントは「サービスデザイン」という考え方
顧客に提供されるのはすべてが「コト」であり、「モノ」はその構成要素のひとつに過ぎない。ようは「モノ」ではなく「コト」を優先的に考えることが大事だと言います(p31)。

まぁ、当たり前ですね。でも、いざ発信者になった瞬間、これを忘れてしまう……。イカンイカン。

「カスタマーエクスペリエンス(CX)」というコトバが出てきた背景は?
生活者の購買形式の多様化・複雑化が背景。

具体的には、急速なデジタル端末の普及により、「テレビのリモコンであれこれとチャンネルを切り替えるように、そのときの気分に合わせて情報収集を行っている(p28)」から。

その中で「マーケターに求められる視点は『顧客中心』です。『顧客中心』をもっと具体的に言えば『生活者を深く理解し、その行動に沿ってコミュニケーションの有効性を見極めること』(p28)」がより求められるようになってきました。

「カスタマーエクスペリエンス(CX)」を高めるための考え方
「カスタマーエクスペリエンス」 を高めることを目的に、生活者を深く理解するためにはどんなフレームで物事を考えればいいか?

そのためには「カスタマージャーニー」を考えることだと言います。

カスタマージャーニーでは、どんな生活者がどのように商品・サービスを認知し、関心を持ち、購買に至るのかという一連のプロセスを分析・可視化します。

「カスタマージャーニー」へのアプローチ方法とは?
そのための分析手法はいくつかあるそうで、p30では3つの手法が紹介されています。

■(1)リアルタイム・エクスペリエンス・トラッキング
ユーザに調査テーマに関して感じたことや、実際の行動をスマートフォンで報告してもらう手法。

僕が知っている限りだと、インテージさんがやっている「みんレポ」がそれに当たるのでは、と。 http://minrepo.com/service/about/

■(2)ラボでの行動観察調査
実際にユーザにラボにてwebサイトを利用してもらい、その時の行動を観察する方法。

■(3)エスノグラフィー調査
一定期間ユーザと一緒に過ごす中で行動を観察し、インタビューを行う手法。いわゆる文化人類学のフィールドワークのアプローチが元になっているそうです。

どれも調査方法にもポイントがあります。

それは、ユーザの「意見」に頼らないこと。意見に頼りすぎてしまうと、本当のニーズを見誤る可能性があるそうです。なぜなら人は自分のニーズは言語化できないからです。

「カスタマージャーニー」をつくり→サービス設計に落としこむまで
海外旅行を想定したカスタマージャーニーマップの例(p35)

■STEP(1)ペルソナを定義する
・調査会社などが発表する定量データをもとにユーザをカテゴライズし、カテゴライズされた実際のユーザにヒアリングを行い定量面から具体的に定義します。

■STEP(2)シチュエーションニーズを定義
たとえば海外旅行なら、「計画前」「計画・情報収集」「予約」〜といった具合に、ステージに分類。

そのステージごとにユーザの「関心」「意識」を質問していき、シチュエーションニーズを掴みます。

■STEP(3)マーケティング機会を洗い出す
シチュエーションニーズに対して、どうすればCXを向上できるか?を考えます。

さいごに
CXやカスタマージャーニーを今回少し勉強をしてみて思ったのは、以下の2つ。

■発信者・提供者側のジレンマ
自分のことを振り返ってみても、

「テレビCMで気になった商品はすぐにスマホでググってみる」
「旅行に行くときは、まずはネットで探して、深堀りは『本・雑誌』で行い、さらなる調査はネットの口コミで」

といった具合にタッチポイントが多岐に渡ります。

しかし、発信者・提供者側に立った途端、画一的なユーザの捉え方しかできなくなってしまう。これではいかんなぁ、と。

(まぁ理由は色々あります。『ユーザのタッチポイントを考えすぎると、時間が足りない』とか『そもそも予算がない』とか『webは分かるけど、紙はわからない』とか。そう考えると『なぜ発信者になった瞬間、受信者の気持ちを忘れてしまうのか?』という本質的な問題にぶち当たります)

■業種業界を問わない考え方
CXは顧客中心に据える考え方なので、この技術・感覚を持ってれば、割とどんな業種・業界でも食っていけるなぁ、と。

自分にとって「CX」とかは結構興味がある分野なので、もう少し勉強を進めていくことにします。


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