2014年11月17日月曜日

やっぱ「テレビ」のコンテンツってすごいなぁと。ーちくま新書「TVディレクター」の演出力(高橋弘樹)

こんにちは。最近、メディアとかウェブサービスの勉強を本気でしはじめた僕です。 さて、今日はテレビのはなし。

僕は小さい時からテレビっ子でした。 よく外で遊ばずテレビばかり観てる子っているじゃないですか。僕もそうでしたね。小学校の時は、家帰ったら友達と遊ばずにテレビ観てました。「大岡越前」の再放送とかね。

で、最近はメディアの勉強とかやっているのですが、「テレビのコンテンツ力」ってすごいな、って改めて思うんですよ。

Youtubeで観られているのって、結局TV番組じゃない? 

だって、なんだかんだ言っても、観てて面白いし、何と言っても「視聴者を飽きさせない工夫」が散りばめられている。だからずっとダラダラ見てしまうんですね。

あと、最近はYoutubeとかいわゆる動画サイトも定着してきましたが、その中でも結局観られているのって、テレビのコンテンツじゃないですか(サイトの動画視聴ランキングとかみても上位はやっぱりテレビ番組の転載。著作権的な問題はいったん置いといて)。

 だから、「テレビのコンテンツづくり・ものづくりの現場」ってどんなだろう?と思って手に取ったのが「ちくま新書「TVディレクター」の演出力」という本。今日はその本のなから、個人的に面白いと思ったのを抜粋してまとめます。

抜粋:「TVディレクター」の演出力(高橋弘樹)

たとえば昔から素人が登場する番組ってありますよね、「ダーツの旅」とか。あれって僕は結構好きで、そこそこ数字も取れるらしいです。


TVディレクターの演出術: 物事の魅力を引き出す方法 (ちくま新書) 

んで、僕らみたいな一般人からすると、「じゃあ、素人ばっかり出せば数字も取れるし、面白いんじゃね?」とか思ってしまいますが、もちろんこれは大間違いなわけで。素人を使って、うまく盛り上げ、飽きさせないようにするにはディレクターの演出力が問われるようです。

「素の良さをもっと引き出すための演出法」

・「ポジショントークに気をつける」ー人はテレビの前では演じて喋ってしまう
・「ネガティブなことを言ってみる」ーポジショントークだけにならないようにあえてネガティブなことを振ってみる「それってなんの意味があるんですか?」
・「イベントをしかける」ー感謝の言葉を引き出すために、「感謝の言葉を伝えませんか?」ではなく「あの人に手紙を書いてみませんか?」でやってみる。
・「なぜ?を5回繰り返す」ー深堀り。
・「うんこの魅力すら語れるようにしておく」ー晴れの日には晴れの日の魅力が。雨の日には雨の日の魅力が。

こんな内容の本ですが、個人的に面白いと思ったのは、第九章「テレビがより面白くなる!ツウな見方」の箇所です。

テレビのツウな見方

・「カメラアングル(ローアングル)」や「カメラワーク(撮りおろし)」を見るー取材対象に迫力を持たせる、状況の転換などの演出が込められている
・「ディレクターからの秘密のメッセージ」ー実はディレクターは画の中にメインではない主題を映し込んで、視聴者に語りかける。
ex)ペルーの首都:リマの遺跡に画にヒマワリ→ヒマワリは太陽の花→インカ帝国も太陽が守護神→そんな太陽の遺跡を今でもヒマワリが守るように咲いていることに趣を感じ取ってほしい。
こんな感じで、よく観察すると我々視聴者にとって「面白く」「飽きさせない」工夫や演出がテレビ番組にはめちゃくちゃ散りばめられていて、さらには僕たちはそれにほとんど気づかず、無意識に「おもしろいなー」とか思って観続けてしまうわけです(見方を変えれば、究極の洗脳装置とも言えるわけですが)

読んだ感想としては、「すげー」の一言。「ものづくりのプロの現場」を垣間見た感じです。

また高橋さんというディレクターは、「TVチャンピオン」や「何でも鑑定団」など、予算は少ないがアイデアで個性的な番組を作り続ける「テレ東」のディレクターさん。現場の一線を行くプロのノウハウは、普段の仕事術でも活かせるような気がしました。

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